9/25 ワイン街道 |
朝起きてみると雨が降っていた。止みそうもなかったのでチェックアウトの時にタクシーを呼んでもらって駅に行った(ホテル301F、タクシー34F)。ストラスブールからコルマールまでは列車で30分(56F)。列車の窓からは、ブドウ畑が広がっていると思いきや、トウモロコシ畑が延々とつづく。フランス人はトウモロコシを食べない。これはアヒルや鵞鳥が食べる。
コルマールの駅を降りると、昨日電話で言われたとおり、駅前のホテルの隣にLCA TOP TOURと言うのがあった。入り口に日本語でワイン街道ツアーのポスターが張ってある。ツアーの内容は午後コルマールからオー・クニグスブール城
、ワイン街道の村、ワインの醸造所に行く内容で325Fである。申し込むことにし、それまで、もらった市内の地図でコルマールの旧市街を見ることにした。旧市街はドイツ・ロマンチック街道の村みたいな窓辺には花があって白い壁に木枠がはまった家が並んでいる。外側は中世の外観で内装は近代的な作りになっている。ちなみに窓に飾る花は年に1万円ほどかかるそうである。レストランでまたシュークルートとビールを飲み(130F)。観光案内所の前で待っていると、ミニバスが到着。運転手兼ガイドは日本語を話すフランス人、客は私と日本人のパリジャン・パリジェンヌだった。
最初に行ったのがChâteau
du Haut-Koenigsbourg 。山道をどんどん登っていくと山の山頂にピンクの城が建っている。ここで1時間停車。1時間は長すぎると思ったけど、中に入って、順路通りまわってきたらちょうど1時間かかった(40F)。城は昔(中世)の戦争で廃墟になってしまったのを、近代・現代に復元したものだ。中には中世の調度品、武器や修理の時に使った工具があった。塔の見張り台にはバリスタもあった。そのバリスタ塔からは、コルマールの町はもちろんライン川・シュバルツバルト(黒い森:ドイツ)が見えた。天気がいいとアルプスまで見えるそうである。
Châteauを後にすると、ワイン街道と言われる道にやってきた。両側にブドウ畑があるけど、すっかり観光地化されていて、お土産屋、ワインが飲めるレストラン兼ホテルがあり、アルザスワイン街道のロゴ(2・3年前に制定されたらしい)が入った看板があちこちにある。
季節柄、ブドウ畑にはちょうどブドウがなっていて、食べてみると皮は厚いが味は以外に甘い。味は日本の紫のブドウの方がうまい。ワイン街道の村に入ってみるとドイツ人観光客がいっぱい。1本しかない通りはワイン屋とフォアグラ屋とレース屋がいっぱいある。ワイン屋の店頭ではちょうど季節柄「Vin
nouveau」(新酒)を売っていた。ワインになる手前のぶどうジュースである。10F払って飲んだけど、通りを歩いていったら5Fで売っていた。相場は5Fらしい。
村巡りの後、いよいよお待ちかねのワイナリー訪問だ。ここに行きさえすれば、ぶどう畑などどうでもよかった。ワイナリーはコルマール市内のPaul
Buecher。日本のビール会社みたいなイメージを持っていくと失望する。地方の地酒メーカーのような趣である。倉庫にあるバーで早速試飲した。銘柄は、リースリング、トカイ・ピノ・グリ、ゲヴルツトラミネール、リースリング96と貴腐ぶどう酒。リースリング96以外はグラン・クリュ(特級)で指定された畑でとれたもの。リースリング96はグラン・クリュではなかったけど、ぶどうの当たり年のワインでグラン・クリュのリースリングと飲み比べると、独特な渋みがあって(日本で売っているワインの変な渋みではない)、グラン・クリュよりおいしい。もちろん値段も20F高い。値段は1本50〜70Fで、5本320Fも買ってしまった。ワイナリーの主人が持ち帰り用の段ボール箱に入れてくれたけど、すごく重い。あまりの重さに、取っ手の部分が切れてしまい。段ボール箱を抱えてストラスブールに戻った。
ワインの瓶5本をリュックに詰め替え、昨日予約の再確認をした大聖堂の近くの三ツ星レストランAu Crocodile(オ・クロコディル)に行った。外から見ると小さい店の用に見えるが、奥行きがあって以外に広い。席に案内され、食前酒として、昼のカイドが言っていたアルザスのスパークリングワインチョイスした(50F)。メニューを見ると、さすが観光都市らしく、観光客向けのコース(ムニュ・ゲーテ)があった。前菜にフォアグラも入っていて、飲み物なしフルコース550Fポッキリ、飲み物付きで750Fとなかなかこの手のレストランとしては安いのでは?飲み物(ワイン)付きといってもとんでもなく高いワインは許されるかはわからないけど、控えめにゲヴルツトラミネールのハーフボトル(150F)にした。
Menu "Goethe" 550 F par personne (Sans Boissons) Ce menu vous est également proposé à 750 F par personne (Avec Boissons) Prélude au Voyage Goethéen(お通し) Braisé de Cochon de Lait et Foie de Canard en gelée de Vermouth, Salade Rhénane(前菜) Timbale de Sandre et Grenouilles aux Queues d'Ecrevisses, Knepfele au fromage blanc à l'Alsacienne(魚) Poussin et Brochette de Ris de Veau comme à Sessenheim, légumes confits en cocotte(肉) Fromages des Alpages Suisses(チーズ) Mascarpone et Fruits rouges, Souvenir de Vérone Galette de Semoule aux Raisins et Pommes(デザート) Mignardises(お菓子) 単語は調べればわかるけど、料理名に訳すのは至難の業 |
ミシュランによれば昨日のビューライゼールのほうがうまいことになっているけど、こちらの方がうまかったし、スタイルもより伝統的である。前菜はやっぱりフォアグラ。魚はスズキと蛙とフランスザリガニのパイ包み。デザートが来る頃になると、シェフのユング氏が各テーブルを廻ってきた。片言の日本語で挨拶し、日本語のパンフをくれた。その夫人マダム・モニックは絶えずフロアでボーイたちを仕切っていて、すごい派手なピンクのスーツを着ている。一皿一皿食べ終わるとなにやら話しかけてくる。こちらはフランス語で。結局、総額775Fした至福のひとときをおえストラスブール駅に戻った。
列車は1時間前からホームにいた。2等のコンパートメントを楽々ゲット。