赤ミシュラン

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アラン・デュカス  −パリ−

アラン・デュカスのサロン 朝8時半にホテルをチェックアウトして、駅に向かった。パリ行きは9:45なので、1時間の待ち合わせの間、朝マックした。パリまでは1時間15分、その間、検札は来なかった。11時にモンパルナス駅に到着。リュックと紙袋を持ったままレストランに行くというもの気が引けるし、駅に預けるのも面倒だ。そこで、ルーブルのクロークに預けることにした。メトロでルーブル・リボリに移動。実は、ルーブルに行くならパレ・ロワイヤルで降りるのが正解、地上に出てから気付き、歩いてルーブルのピラミッドまで行った。今日はあまり列がない。地下のナポレオン・ホールで荷物を預け、メトロでヴィクトル=ユーゴ(凱旋門近く)に行った。このあたり16区は超高級住宅地。世界の王族や富豪のアパルトマンがあるらしい。アラン・デュカスの場所は確認したけど、その前に現金をおろそうと通りの端から端まで歩いたが銀行がない。結局、トロカデロ(エッフェル塔の対岸)まで歩いて銀行を見つけ、金をおろした。15分の遅刻(12:45)でアラン・デュカスに入った。

 アラン・デュカス氏はモナコの3ツ星レストラン「ルイ・キャンズ(ルイ15世)」のシェフで、96年にパリにやってきた。97年にレストラン「アラン・デュカス」はいきなり3ツ星を獲得してスタート、この店はもともと20世紀最高の料理人と言われたジョエル・ロビュション(3年前に引退)の店を受け継いでいる。因みに「ジョエル・ロビュション」といえば、恵比寿にある「タイユバン・ロビュション」の料理を担当している。予約は夜は3ヶ月前、昼は1ヶ月前からと言われるが、昼だったら、運が良ければ、数日まえでも席が取れる。私は1ヶ月まえにFAXを送った。
 受付で予約のFAXを見せると、エレベータで2階に通され、サロンに通される。サロンは3部屋あるとされ、一説では、奥の部屋はゆったりとした作りで、窓の一つの部屋は外国人用とされる(?)。通された部屋は「外国人用?」だった。テーブルは7個で4個は日本人で私の隣の1つはスペイン人、後は不明だがフランス語を喋っていた。
 席に着くと、瓶が刺さったバケツを乗せたワゴンを引いたギャルソンが「アペリティフ(食前酒)はいかが」と行ってきた。「1杯いくら?」とは訊けないが、シャンパーニュをもらう(140F)。シャンパーニュはBillecart Salmon 1990、瓶で買えば、市価で1万円はするだろう。メニューを渡されて、開いてみると、値段がすごく高い。アラカルトの料理はどれも一皿300F台、ムニュ「ブリヤ=サヴァラン」(ランチコース)が950Fだから、こちらの方が安いし、値の張るフォアグラの料理も入っている。ワインリストは20ページもないが、高級ワインがずらりと並び、値段の欄は鉛筆で手書き。値段はほとんどが数千フラン。ハーフボトルの200Fのワインしか選択の余地がない。結局、ブルゴーニュの赤Chorey les Beaune 19889のハーフボトル(220F)を勧められた。

 この日はメモをルーブルに忘れてしまったので、個々の料理の正確な名前や値段はわからない。よっぽど借りようかと思ったけど。記憶で書いている。
 突き出しはガスパッチョとマグロの叩き。「マグロの叩き」は食べてみると何の肉(魚)かわからなかったが、ギャルソンに聞いてみてわかった。前菜は「小エビ」とフォアグラ。エビ・カニ?のすり身のプリンの上にピンクのムース状のソースがかかっていて、味はカニ味噌のような風味がする。その周りを小エビが並びられている。フォアグラは1cm角が餃子の皮に包まれていて、食感がすばらしい。魚料理はスズキと温野菜がパイ皿に載っている。肉料理は仔鳩と仔牛のロティ。普通のレストランではパンにバターは付かないが、テーブルの上には200gはあろうかというバター隗が普通のと塩なしの2種類が銀皿に置かれている。余ったのはどうするのだろうか?チーズはいくら高級レストランのものであれ、私には口に合わない。デザートはオレンジにチョコレートソースがかけられ、厚さ数ミリの板チョコがのっかている。最後は、ここで飲むことはないけど、カフェオレを注文。食べ過ぎて、カフェの時に出てくるお菓子にはもはや手が出ない。1個ぐらい食べてくればよかったかも。
 時間をみると、すでに3時。
1350Fクレジットカードで払って店をでた。アラン・デュカス氏の戦略は「リピーター」を増やすこと、いつかまた来てみたい気がした。

 アラン・デュカスからルーブルのところに戻ってきたのが3時半。3時半をまわれば、入場料が28Fになるけど、3時間ではあまり見れないので、ルーブルをみることをやめ、とりあえず、サン・ラザール駅に今夜の夜行の切符を買いに行った(215F)。今日は木曜日ということで、確かオルセーが遅くまでやっていたことを思いだし、セーヌを渡ってオルセーのところまでやってきた。係員に聞いてみると9時半までやっているとのこと、荷物を預けて、オルセーをみることにした。その後は、前回行ったこの近くの「プティ・ローラン」に行くつもりだ。日本でオルセー展が行われているが、私の観たい絵は日本に行ってなかった。
 9時にオルセーを出て、「プティ・ローラン」行こうとしたが、店はなくなっていた。場所は間違っていないはずなのだが。歩いてシャンゼリゼまで行き、メトロでまたパレ・ロワイヤルに戻った。軽くなにか食べようと「サッポロラーメン2」で醤油ラーメン(40F)を食べた後、メトロで東駅に行った。